2010年4月30日金曜日

ICRA2010でお会いしましょう!

米国西海岸時間 April 30, 2010

ロボットの荷造りも終わり、これから北の地アンカレッジに向います。下にウィローガレージが関係している全てのトーク、ワークショップ、チュートリアルをリストにしました。これらのイベントのほとんどは、他の研究機関との共同開催です。もし気に入ったトピックがあったらぜひ参加してください。ブースも出展します。では、もうすぐみなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

5月3日(月)のイベント

移動マニピュレーションにおける三次元認識とモデリングのための最善の方法

ワークショップ。オーガナイザーはRadu Bogdan RusuGary Bradski、Andreas Nuechter、Alexey Zakharov。このワークショップの目標は移動マニピュレーションのための三次元認識とモデリングの最先端の研究について理解を深めることです。5月3日(月)終日。午前9:00から午後12:30までと午後2:00から5:30まで。会場はDena'ina CenterのKahtnu 1。

物体把持とマニピュレーションのための環境表現

ワークショップ。開放された予測不可能な環境において、物体把持とマニピュレーションを可能にするシステムのデザインに必要なものは何かについて意見交換します。ウィローガレージのMatei CiocarlieRadu Bogdan Rusuがスピーカーとして参加し、"ROSにおける認識とマニピュレーションの統合"について話します。5月3日(月)終日。午前9:00から午後12:30までと午後2:00から5:30まで。会場はDena'ina Center、 Tubughnenq' 4。

5月4日(火)のイベント

家の中にあるキャビネットの扉やひきだしの動き方を知るための視覚情報の検出

AI Reasoning Methodsセッションで、人為的にマーカーをつけることなく、キャビネットの扉やひきだしを検出、トラッキングし、その動き方を知るためのアプローチについて紹介します。5月4日(火)午前8:30から8:45まで。会場はEgan CenterのLower Level、Room 9/10。

テクスチャー照射つきステレオカメラ

測距センシングセッションでKurt Konoligeが特に1.5mまでの距離で、優れた奥行き精度と解像度をもつ実用的なステレオプロジェクターシステムの開発についてお話しします。5月4日(火)午前9:45から10:00まで。会場はEgan CenterのLower Level、Room 1。

オフィスマラソン: 室内オフィス環境における堅牢なナビゲーション

自律ナビゲーションのセッションでEitan Marder-Eppsteinが、PR2が実際のオフィス環境で26.2マイルを自律走行した私たちの第2のマイルストーンについてお話しします。未知の空間でも明確にモデリングできる効率的なボクセルベースの三次元マッピングアルゴリズムを含め、高い堅牢性を実現するための方法を紹介します。5月4日(火)午前9:15から9:30まで。会場はEgan CenterのStreet Level、Cook Hall。

自律パーソナルロボットによる開扉と電源プラグ差し込み

パーソナル・サービスロボットのセッションにて。この論文も私たちの第2のマイルストーンに関するものですが、自律的にドアを開けること、壁にある電源アウトレットへ電源プラグを差し込むことにフォーカスしています。5月4日(火)午後2:50から3:05まで。会場Egan CenterのLower Level、Room 1。

移動マニピュレーターによる自律的な開扉のためのプランニング

移動マニピュレーションのセッションで、どのドアをあけるべきかといったような様々な種類の条件に対応し処理するためのグラフ検索アルゴリズムを用いた運動計画について話をします。5月4日(火)午後6:45から7:00まで。会場はEgan CenterのLower Level、Room 13/14。

5月5日(水)のイベント

移動マニピュレーションにおける物体の触覚クラスおよび内部状況認識

触覚学と人間能力付加セッションにて。物体を安全につかみ同時にその歪み特性を明らかにすることができるハイブリッド速度コントローラーについて提案を行います。一つの応用として、これらの機能を使うと、触覚センサーを使うだけで、ロボットが小さなトレーニングセットに置いてある瓶や缶が開いているか閉まっているか、また量がどのくらいかなどを特定することができます。5月5日(水)の午前9:00から9:15まで。会場は Egan CenterのLower Level、Room 2。

リアルタイム認識を使ったマニピュレーションのためのプランニング手法の組合せ

マニピュレーションと把持のための運動計画セッションにて。ロボットアームのための運動計画を計算するための運動計画手法の新しい組合せを紹介します。5月5日(水)午後3:20から3:35まで。会場はEgan CenterのLower Level、Room 13/14。

基本動作における発見的探索法を用いたマニピュレーションの計画

マニピュレーションと把持のための運動計画セッションにて。マニピュレーションの高次元な問題に効果的に対処するための発見的探索法を用いた計画手法について発表します。5月5日(水)午後3:35から3:50まで。会場 Egan CenterのLower Level、Room 13/14。

5月6日(木)のイベント

ユーザー制御による可変性がありインピーダンスな遠隔操作

触覚学による遠隔操作セッションにて。スタンフォード大学とウィローガレージの共同執筆者がユーザーがコントロールする変わりやすいインピーダンスな遠隔操作ロボットのアーキテクチャーと、1自由度の実験的実装について紹介します。 5月6日(水)午後6:15から6:30まで。会場はEgan CenterのStreet Level、Cook Hall。

5月7日(金)のイベント

移動マニピュレーションのワークショップ

オーガナイザー Patrick Pfaff、Wolfram Burgard、Kris Hauser、Sachin Chitta、Oliver Brock。このワークショップでは最先端の移動マニピュレーションについて意見交換します。ウィローガレージのKaijen HsiaoMatei Ciocarlie、Gil Jones、Sachin Chittaが参加し、"部分的な物体形状の情報を用いた接触反応による把持."についてお話しします。5月7日(金)の終日。午前9:00から午後12:30までと午後2:00から5:30まで。会場はDena'ina CenterのTubughnenq' 3。

ROSチュートリアル: ノード、メッセージからセンシング、プランニング、コントロールまで

Brian Gerkey、Gary Bradski、Ken Conley、Eitan Marder-Eppstein、Morgan Quigley、Melonee Wiseが担当します。参加者はROSのライブラリを使い、新しいコードの書き方を習得できます。またシミュレーション上だけでなく実際にPR2を使うこともできます。5月7日(金)終日。午前9:00から午後12:30と午後2:00から5:30まで。会場はEgan CenterのLa Perouse Hall。

ICRAに関する過去の記事
ICRA 2010: 把持とマニピュレーションに関するワークショップ
もうすぐROSチュートリアル(ICRA2010)です
ICRA2010でパーソナル・サービスロボットのセッションを開催
ICRA2010 火曜日のテクニカルプログラムのご案内

原文

ウィローガレージ 秋季インターン募集中

ウィローガレージで秋季インターンを募集しています。
下記募集職種にあてはまらなくても、自分がウィローガレージで貢献できると思うものがあれば、履歴書とバックグランド、何を貢献できるかをカバーレターに書いて送ってください、とあります。(原文

各職種内容および募集要綱についてはそれぞれリンク先の原文で確認してください。原文にウィローガレージについて共通の説明がありますので、その部分のみ下に翻訳しました。

ウィローガレージについて

ウィローガレージは、ロボットの移動マニピュレーションに革命をもたらし、業界のスケールを飛躍的に拡大させていきます。私たちはこの目標のために、堅牢でオープンなハードウェアとソフトウェアのプラットフォームを育成しています。
私たちは、社内だけでなく世界のトップリサーチャーと密接に協力しあって、ロボットの進化の妨げになる問題を体系的に解決するための研究に取り組んでいて、研究者、開発者のみなさんがアプリケーションの分野で会社を立ち上げ、スピンオフさせることを応援していきます。長期的な視野と十分な資金力がこれらを可能にしています。
ウィローガレージには、物体認識、機械学習、プランニング、制御、把持、ヒューマン・ロボット・インタラクション、そして機械工学、電気工学など幅広い分野の国際的なリーダーたちが集まり、ロボットの研究開発チームが編成されています。専門分野をまたいだ、大規模でフレキシブルなコラボレーションを行える素晴らしい環境の下、仕事をすることができます。ウィローガレージとは…オープンであることに価値をおき、開発したコードを公開し、ワークショップを行い、カンファレンスに出席し、そして広く世界のトップレベルの研究者/開発者とのコラボレーションを行うところです。みんなでサッカーをしたり、無料のおいしいランチを食べたり、スキーZero G(無重力体験)にも行ったりしています。
あなたも挑戦してみませんか?

2010年4月28日水曜日

ROSの新機能の紹介とICRA2010

弊社がこの2年間、開発を進めてまいりましたオープンソースROSで何ができるかについてと、
5月3日より開催されるICRA2010に参加される方々へのご案内を送らせていただきます。

1) ROSの新機能について

以下のさまざまな新しい機能は、
商用利用・改変が可能なオープンソース(BSDライセンス)として、
無償で提供されておりますので、ご自由にご利用ください。
http://www.ros.org/wiki/ja (日)

  * バイナリー版が利用可能に
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/rosbox-turtle.html (日)

  * 25のレポジトリー、1000以上のパッケージ
     http://www.ros.org/news/2010/04/1000-ros-packages.html

  * 16の違ったロボット・ハードウェア
     http://www.ros.org/news/robots/

  * ナビゲーション
  • マラソン距離の室内自律走行
  • 堅牢かつ1m先高さ3cmの物体を回避
    http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-1-ros.html (日)

  * アームのナビゲーション (衝突回避、経路フィルター、運動計画、キネマティクスなど)
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-turtle.html (日)

  * 自動化されたキャリブレーション(7台のカメラと2台のLRF)
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-turtle-pr2.html (日)

  * 3次元ビジュアライザー
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-turtle-2-3d-rviz.html (日)

  * センサーデータ(ノード間メッセージや映像など)の記録と再生ツール
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-turtle-3-rosbag.html (日)

  * ウェブ・インターフェースによるロボットの制御
     http://wgblogjp.blogspot.com/2010/03/box-turtle-web.html (日)


2) ICRA2010(アラスカ州アンカレッジ市)について

  * 3台のPR2を弊社ブースでデモ

  •  テーブル上で、既知と未知な小物が混在している中、自律的に物体を認識し、
    掴むポイントを分析し、障害物を避けながら、あいている場所を見つけて小物を置く
  •  ビジョン関連のICRA優秀論文にノミネートされているテクスチャー照射つきステレオカメラ
    https://ras.papercept.net/conferences/scripts/abstract.pl?ConfID=25&Number=1642
  •  柔軟なアーム

  * 弊社研究員による論文10本が採択されました
        http://wgblogjp.blogspot.com/2010/04/icra2010_27.html (日)

     パーソナル・サービス・ロボット・セッション
        http://wgblogjp.blogspot.com/2010/04/icra2010.html (日)

  * 4つのワークショップ

  • ROS チュートリアル(5月7日) http://wgblogjp.blogspot.com/2010/02/icra2010ros.html (日)
  • 移動マニピュレーションにおける三次元認識とモデリングの最善な方法 (5月3日)
  • 物体把持とマニピュレーションのための環境表現 (5月3日)
  • 移動マニピュレーション(5月7日) http://wgblogjp.blogspot.com/2010/04/icra-2010.html (日)

2010年4月27日火曜日

ウィローガレージが漫画に

米国西海岸時間 April 27, 2010


Jorge Chamの他の作品はPh.D. Comicsで。

原文

PR2の概要

PR2はロボットのソフトウェア開発者、研究者のために徹底して作られたオープンで堅牢なプラットフォームです。もうこれまでのように、まずハードウェアを作ってからでないとコードを実装できないということはありません。PR2によって、ソフトウェアの専門家がすぐにロボットに新しい機能を作れるようになります。

PR2は完全にROSと統合されているので、ROSの全ての開発ツールと、システム全体のキャリブレーションからマニピュレーションにいたるまでその革新的な機能をあますところなく活用することができます。

PR2に関する最新情報については、メーリングリストpr2-announceにご参加ください。

ハードウェア

技術仕様

安全性

PR2のビデオの中からいくつかをご紹介します。

動作プリミティブ

モーター技術

開扉と電源コード差し込み

アームのコンプライアンス制御の優位性


PR2の他のビデオはこちら

ROSとROS.org

ROS.org


ウィローガレージのソフトウェアプラットフォーム、ROSには2つの意味があります。一つはロボット用OS(Robot Operating System)。大まかに言えば、コンピュータのOSのようなものです。そしてもうひとつがロボットオープンソース(Robot Open Source)です。ROSは完全にオープンソース(BSD)であり、誰でも無料で利用できます。また商用目的の改変も可能です。私たちの第一の目標はロボットの研究開発のためにコードの再利用を可能にすることなのです。

ウィローガレージはオープンソースソフトウェアの開発とその再利用に強いコミットメントをもって取り組んでいます。国際的なロボット研究開発コミュニティの協力を得てROS上に構築されたソフトウェアはcode.ros.orgの"ros-pkg"と"wg-ros-pkg"に公開されています。code.ros.orgでは、私たちが取り組んでいる研究と核となるライブラリをごらんになれます。また、ドライバや新しいアルゴリズム、人気のあるたくさんのオープンソースライブラリをROSに統合するソフトもあります。

ROSの開発はロボット研究開発コミュニティにおけるたゆみない共同作業によるものです。システムはスタンフォード大学のMorgan Quigleyによって書かれたSwitchyardが土台となっていて、世界中の研究所からのおびただしい数の貢献によって成り立っています。ROSとROSコミュニティによる成果に関してはros.orgをご覧ください。

ロボットソフトウェア ROS "Box Turtle" ディストリビューション (2010年1月)

ROS "Box Turtle"のリリースには、ロボットに関する幅広い種類のライブラリが含まれています。例えば。センサドライバ、デバッグツール、ナビゲーションや認識など主要なライブラリなど他にもたくさんありますが、そのうちいくつかをご紹介します。

まとめて読むには、本ブログのラベルBox Turtleをごらんください。

ROSを使ったロボット (継続中のシリーズ)

小さな差動駆動ロボットから自律走行車の移動マニピュレータまで、あらゆる大きさ、形のロボットがROSを使って興味深い研究やアプリケーションの開発を行っています。また世界中のグループがフリーのオープンソースソフトを開発し、公開しているので、あなたも自分のロボットにすぐ使うことができます。

この他のものを含め、翻訳済みのものをまとめて読むには、本ブログのラベルROSを使ったロボットをごらんください。

アプリケーション開発

時々私たちは小さなチームに2週間を与えて、ROSを使ってPR2がどんなことができるのか開発を競いあっています。これまで行われたものをご紹介しますね。

  • 2010年5月7日 24時間働けるPR2 ウェブブラウザ以外に何も使わずに、PR2が自分で充電して24時間動けるようになりました。
  • 2010年2月2日 PR2電源プラグ差し込みの向上 ROSのBox Turtleを使って電源プラグ差し込みをより速く、より高い信頼性を持ち、美しい動きによって行うことができるようになりました。
  • 2009年8月17日 インターンチャレンジ2009 インターン生たちがたった1回の週末で、PR2に飲み物を運ばせテーブルを片付けさせることに挑戦しました。
原文

2010年4月26日月曜日

ICRA2010 火曜日のテクニカルプログラムのご案内

米国西海岸時間 April 26, 2010

自律ナビゲーションのセッションでEitan Marder-Eppsteinオフィスマラソン: 室内オフィス環境における堅牢なナビゲーションについて発表します。私たちの第2のマイルストーンにおいてPR2が実際のオフィス環境で26.2マイルを自律走行したことに関して話をするものです。初めての空間でも明確にモデリングできる効率的なボクセルベースの三次元マッピングアルゴリズムを含め、このレベルの堅牢性を実現するための方法を紹介します。下はこの論文の研究成果のビデオです。

<これは5月4日火曜日午前9時15分から9時30分までEgan CenterのStreet Level、Cook Hallで行われます。>

Kurt Konoligeは火曜朝の測距センシングのセッションでテクスチャー照射つきステレオカメラについて発表します。彼は、特に1.5mまでの距離で、優れた奥行き精度と解像度をもつ実用的なステレオプロジェクターシステムの開発について話しをします。

<これは5月4日火曜日午前9時45分から午前10時まで、Egan CenterのLower Level、Room 1で行われます。>

Melonee Wiseは自律パーソナルロボットによる開扉と電源コード差し込みについてパーソナル・サービスロボットのセッションで発表します。この論文も私たちの第2のマイルストーンに関するものですが、ドアを開けること、壁にある電源アウトレットへ電源プラグを差し込むことにフォーカスしています。

<これは5月4日火曜日午後2時50分から3時5分までEgan CenterのLower Level、Room 1で行われます。>

移動マニピュレータによる自律的な開扉のためのプランニングの執筆者達は、移動マニピュレーションのセッションで発表を行います。どのドアをあけるべきかと行った様々な種類の条件に対応し処理するためのグラフ検索アルゴリズムを用いた運動計画について話をします。

<これは5月4日火曜日午後6時45分から7時までEgan CenterのLower Level、Room 13/14で行われます。>


ICRAに関する過去の記事
ICRA 2010: 把持とマニピュレーションに関するワークショップ
もうすぐROSチュートリアル(ICRA2010)です
ICRA2010でパーソナル・サービスロボットのセッションを開催

原文

ロボゲーム2010の写真

米国西海岸時間 April 26, 2010

先週末に行われたロボゲーム2010でウィローガレージのブースに立ち寄ってくださったみなさん、どうもありがとうございました。いろんな種類のロボット競技を見たり、みなさんに実際にPR2テキサイROSを体験してもらったりすることができて私たちもとても楽しかったです。Flickrにロボゲームの楽しい写真をいくつかアップしたので、見てくださいね。

当日会場で配布した私たちの「Robot Power」のポスターを欲しいという方、ここからダウンロードできます。これはJosh Ellingsonの作品です。Josh、どうもありがとう。

原文

2010年4月21日水曜日

ICRA2010でパーソナル・サービスロボットのセッションを開催

米国西海岸時間 April 21, 2010

ドイツ、フライブルク大学のWolfram Burgardとウィローガレージの Gary Bradksiがコ・チェアマンとなってパーソナル・サービスロボットに関するセッションを5月4日火曜日に開催します。会場はEgan CenterのLower Level、ルーム1で、時間は2時20分から3時50分までです。スピーカーの中には、ウィローガレージのMelonee Wiseも入っていて、Autonomous Door Opening and Plugging in with a Personal Robot(自律パーソナルロボットによる開扉と電源コードの差し込み)という論文を発表します。この論文は、PR2がオフィスの中を動き回り、ドアを開けたり、壁の電源アウトレットにプラグを差し込むという、私たちの第2のマイルストーンに関するものです。

より詳しくは上のリンクや下のビデオをご覧ください。


原文

2010年4月20日火曜日

もうすぐROSチュートリアル(ICRA2010)です


米国西海岸時間 April 20, 2010

しばらく前にお伝えしたように、5月7日(終日)にROSのエキスパート達がROSチュートリアルをお教えします。この 「ROSチュートリアル: ノード、メッセージからセンシング、プランニング、コントロールまで」は、Brian Gerkey、Gary Bradski、Ken Conley、Eitan Marder-Eppstein、Morgan Quigley、Melonee Wiseが担当します。参加者はROSのライブラリを使い、新しいコードの書き方を習得できます。またシミュレーション上だけでなく実際にPR2を使うこともできます。

参加対象者はPythonでコードを書けることが必要ですが、エキスパートである必要はありません。またROSに慣れている方が望ましいですが、そうでなくても大丈夫です。

参加希望の方は、ICRAの登録の際にワークショップに申し込みをしてください。それに加えて、ウィローガレージのBianca(Bianca at sotob (at) willowgarage (dot) com)にメールして、参加の旨をお知らせください。またチュートリアルの前にラップトップにセットアップを行ってください。ROSチュートリアルのサイトの"Required Setup(必要とされるセットアップ)"の説明に従っていくとセットアップができます。

このワークショップは5月7日の終日かけて(午前9時から12時と、午後2時から5時30分まで)Egan CenterのLa Perouse Hallで開催されます。

ICRA, イベント, ロボット教育

原文

1000を超えたROSパッケージ



米国西海岸時間 April 20, 2010

ROSコミュニティは今年驚くべき数に成長しました。本ブログの「ROSを使ったロボット」でご紹介しているようにROSを使ったロボットは、移動マニピュレーターから自律走行車、小さなヒューマノイドまであらゆる種類に及んでいます。ロボットの種類が増えるにつれ、ハードウェアのドライバー、explorationのようなライブラリや研究論文のためのコードなど、ROSで使えるソフトの種類も増えてきています。この多様性により、研究者、ソフトウェアエンジニア、学生を含めたすべての開発者がこの成長中のコミュニティに参加することが可能になっています。

今日ROSのパッケージが公式に1000を超え、一つの大きな目標に達しました。その大きな要因として、今年多くの新しいROSリポジトリーが作られオンラインで公開されたことがあげられます。現在25のROSリポジトリーでオープンソースのコードが提供されています。そのいくつかを以下にご紹介します。

2010年4月19日月曜日

SRIのKARTOマッピングがオープンソースに!code.ros.orgで公開

karto.png

米国西海岸時間 April 19, 2010

SRIインターナショナルのKarto RoboticsによるマッピングライブラリがLGPLライセンス下でオープンソースになりました。このことをみなさんにお伝えできるのがとても嬉しいです。このマッピングライブラリには二次元のナビゲーションのための大切な構成要素であるスキャンマッチング、姿勢グラフ、ループ検出、占有格子作成などが含まれています。最適化のためウィローガレージのSparse Pose Adjustment (SPA/疎らな姿勢の適正化)と(ROSのsbaパッケージ内で)つなげると、堅牢な二次元マッピングのための完全にスタンドアローンなライブラリが形成されます。

Kartoマッピングライブラリはcode.ros.orgにあり、私たちはすでにROSのナビゲーションスタックに統合しました。Kartoのチームのみんなは最近RAWSEEDSデータセット上で様々なSLAMシステムの評価を行いました。その結果、最新のKarto 2.0とSPAを組み合わせたものは、Karto 1.1に比べて少しだけ精度が落ちますが、Karto 2.0の方がより一貫性があり、速いことがわかりました[1]。性能としてはKarto 2.0のエラーの最大値は位置推定手法(MCL)と同等です。なお、SPA技術について説明された論文は今年の後半に出ることになっています。

Kartoチームのみんなが非常に一生懸命取り組んでくれたおかげでこれが実現しました。心から感謝します。Kaetoについてはkartorobotics.comにより詳しい情報があります。またKartoの統合に関しても連絡をとってみられるといいと思います。

[1]: "Comparison of indoor robot localization techniques in the absence of GPS, Vincent, Regis, Limketkai, Benson, and Eriksen, Michael, In Proceedings of SPIE Volume: 7664 Detection and Sensing of Mines, Explosive Objects, and Obscured Targets XV (Proceedings Volume) of Defense, Security, and Sensing Symposium.


Karto-WG-640w.jpg

SRIとウィローガレージによるKarto統合チームのみんな。(左からKurt Konolige、Benson Limketkai、Michael Eriksen、Regis Vincent、Brian Gerkey、Eitan Marder-Eppstein)

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2010年4月15日木曜日

スタンフォード大でロボットブロックパーティを開催(全米ロボット週間)

SRI Junior Texai Telepresence Chat Stickybot Playing with the SRI robot Meka arm BOSCH RTC Neato vacuum robot

米国西海岸時間 April 15, 2010

全米ロボット週間の一環としてスタンフォード大学でロボットブロックパーティが開催されとてもいい時間を過ごせました。PR2は三次元センサーをみなさんにお見せして、テキサイはあちこち動き回っていました。ウィローガレージの社員はテキサイを介してバーチャルにこのパーティに参加して会場の人たちとおしゃべりし、会場の人たちはテキサイを操作してウィローガレージのオフィスを見学することができました。

子どもたちを含むとてもたくさんの人たちが参加して、地元のロボット研究のコミュニティが何を作り出しているのか知ることができる、素晴らしいイベントでした。Intuitive Surgicalの手術ロボット、ダ・ヴィンチにはその遠隔操作用ロボットハンドを試してみたいという人々が列をなし、スタンフォードのStickybotは壁を昇れる能力を見せていました。Neato RoboticsのXV-11はフロアをキレイに掃除していましたし、あらゆる形や大きさのロボットが展示されていました。またROSのコミュニティにとってもROSを使ったロボットをお見せするとてもいい機会になりました。スタンフォードの自律走行車JuniorBosch RTCのロボットも参加し、ジョージア工科大学のヘルスヘアロボット研究室のロボットCodyに使われているMekaアームも触ることができたんですよ。

たくさん写真をとりましたので、ぜひFlickrのギャラリーをご覧ください。

原文

ROS 1.1.2をリリース(roslispの統合)

米国西海岸時間 April 15

ROS 1.1.2がリリースされました。これは安定版ではなくROSの新しい機能をテストするためのものです。

このリリースによる主な新しい機能はroslispの統合です。roslispはフル機能を備えたCommon Lisp向けのROSライブラリで、Bhaskara Marthi (ウィローガレージ)とLorenz Mösenlechner (TUM)によって開発が行われています。これをROSのスタックに含めることによって、その機能により簡単にアクセスできるようになります。ROSのメッセージがすでにビルトされたところに共有インストールする場合は特にそれを感じるはずです。

ROSのユーザーは、このアップデートによってLispのインストールを要求されることはありません。私たちは別個の "roslisp_support"スタックを作りました。これはSBCLをインストールする必要が出てくるかもしれない"roslisp_runtime"パッケージと一緒になっています。現在のユーザーはインストールのスクリプトが正しく動くように必ずroslisp_runtimeパッケージに依存関係を持たせるようにしてください。

このリリースでの他の大きなアップデートとしては、メッセージをシリアル化するためのrospyのパフォーマンスの向上です。新しい最適化により多くのタイプのメッセージにおいてパフォーマンスを2倍かそれ以上に向上させることができるはずです。これは特にJames Bowmanによるパッチのおかげです。

これまでの開発版のリリースと同様に、一般のユーザーのみなさんには。次のディストリビューションC-turtleに向けての統合のテストをする必要が無い限り、このリリースにアップデートしないことをおすすめします。roslispユーザーのみなさんにはこの新しいセットアップを試してみて、新しいroslispをコアにした統合についてフィードバックをお寄せいただきたいです。

このリリースに関する詳細は全ての変更点のリストをご参照ください。

ROSチームのみんなより

原文

2010年4月13日火曜日

ウィローガレージの研究者がスタンフォード大でマニピュレーションのための知覚を講義

米国西海岸時間 April 13, 2010

ウィローガレージのGary BradskiRadu Bogdan RusuSachin Chitta、John Hsuがチームを組み、OpenCVROSを使ったマニピュレーションのための知覚に関する講座をスタンフォード大学で教えることになりました。同じような講座を担当するかもしれない方にお役にたてればとこの講座のすべての教材をオンラインで見られるようにしました。ぜひご意見をお寄せください。

これはプロジェクトベースのコースで移動マニピュレーションに使われるアルゴリズム、ソフトウェア、センシングデバイスの理論と演習の研究を行うものです。この新しい講座からどんなプロジェクトが生まれるのか非常に楽しみです。

この講座に関する詳しい情報はCS324 Perception for Manipulation のウェブサイトをご覧ください。

原文

OpenCV 2.1をリリース

(上の画像はGrabcutの例です。)

米国西海岸時間 April 13, 2010

OpenCV 2.1がリリースされました。内容がたくさん向上しただけでなく、OpenCV 2.1ではC. Rother、V. Kolmogorov、A. Blakeによる画像セグメンテーションのアルゴリズムGrabcutが追加されました。ステレオライブラリも、H. Hirschmullerのセミグローバルステレオマッチングアルゴリズム(SGBM)など新たなアルゴリズムや改善されたアルゴリズムが加わり更新されました。

またSnow Leopard向けのOpenCVの更新も行われたので、Mac OS X ユーザーに喜んでいただけると思います。64ビットでライブラリをビルトできるようになりましたし、highguiには新しいCocoaとQTKitバックエンドが更新されました (Andre CohenとNicolas Butko、ありがとう)。WindowsユーザーもMSVC 2008かmingw64を使って64ビットでビルトできるようになりました。

今回のリリースでは非常にたくさんの改善項目があるので、ぜひ変更リストをご覧ください。

OpenCVの管理に関するお知らせですが、より早いサーバーを利用するためOpenCVはSourceForgeからcode.ros.orgに移りました。またticket trackerも移動しています。

原文

2010年4月7日水曜日

24時間働けるPR2


米国西海岸時間: April 7, 2010

マイルストーン2の達成の後、PR2は確かな経験と壁にある電源アウトレットを見つけ自分で充電するノウハウを身につけた上で、マラソン距離の走行を成功させました。そしてごく最近私たちはキャリブレーション機能が向上したおかげで電源プラグ差し込み技術を改良できました。また新しいWebインターフェースを開発し、ロボットの操作がこれまでにないほど楽になりました。これらすべての環境が整ったことにより、PR2がバッテリーを常に充電された状態に保ち、研究者がいつでも新しい実験をしたり予期せぬお客様が来たときでもすぐにデモができる"24時間ロボット"を創れる時がやってきました。

ユーザーは端末を開かなくてもPR2に「電源を差し込んできて」「みんなにサッカーの時間だよ、って伝えて」など、いろいろ指示を出すことができます。テキストのコマンドでも一週間に一度ぐらいならいいのですが、ロボットはもっと頻繁に充電が必要なんです。ロボットを動かしたいと思ったらWebインターフェース上で簡単にクリックするだけで、ロボットは何の問題もなく壁の電源アウトレットに充電しにいきます。ナビゲーションスタックがPR2を電源アウトレットの場所までナビゲーションしたら、あとの残りは、プラグ差し込み用のコードがやってくれます。Webインターフェース以外のものを使わないという条件で、PR2がバッテリーを消耗させ、次の目的のために壁にある電源アウトレットに充電しに戻るという試験が24時間かけて行われました。

この新しいツールはPR2の電源プラグ差し込みとナビゲーションのキャリブレーションを統合して1つの使いやすいインターフェースにしたもので、これでロボットが休みなく働き続けられるようになりました。今やこのロボットは我々が眠っている間だけ眠ることができます。そう、つまり、もう眠らなくなったんです。

2010年4月6日火曜日

ICRA 2010: 把持とマニピュレーションに関するワークショップ

米国西海岸時間: April 6, 2010

ICRA 2010があっという間に近づいてきました。荷物を準備して一週間北の地、アンカレッジへ向かうのを楽しみにしています。それまでの間、ICRAで皆さんに見たいと思っていただけるような私たちの研究の中からいくつかをご紹介したいと思います。これから1ヶ月に渡って定期的に、私たちが発表する論文と参加するワークショップについて書くことにします。気に入ったものがあったらぜひ立ち寄ってください。

まず最初にご紹介するのは、Radu Bogdan RusuGary Bradski、Andreas Nuechter、Alexey Zakharovがオーガナイズしている移動マニピュレーションにおける三次元認識とモデリングのための最善の方法です。このワークショップの目標は移動マニピュレーションのための三次元認識とモデリングの最先端の研究について理解することです。

<このワークショップは、5月3日月曜日一日かけて(9:00am〜12:30pmと2:00pm〜5:30pm)、Dena'ina Center, Kahtnu 1で行われます。>

2つめは、ワークショップ物体把持とマニピュレーションのための環境表現です。開放された予測不可能な環境における把持とマニピュレーションロボットシステムの機能のデザインについて意見交換するのが目的です。ウィローガレージのMatei CiocarlieRadu Bogdan Rusuがスピーカーとして参加し、"ROSにおける知覚とマニピュレーションの統合"について紹介します。

<このワークショップは、5月3日月曜日一日かけて(9:00am〜12:30pmと2:00pm〜5:30pm)にDena'ina CenterのTubughnenq' 4で開催されます。>

もう一つのワークショップは移動マニピュレーションに関するものでPatrick Pfaff、Wolfram Burgard、Kris Hauser、Sachin ChittaとOliver Brockによってオーガナイズされています。このワークショップでは最先端の移動マニピュレーション研究について意見交換します。ウィローガレージのKaijen HsiaoMatei Ciocarlie、Gil JonesとSachin Chittaが参加し、"部分的な物体形状の情報を用いた接触反応による把持" について発表します。下のビデオで彼らの接触反応による把持の研究の一端をご覧いただけます。

<このワークショップは5月7日金曜日一日かけて(9:00am〜12:30pmと2:00pm〜5:30pm)にDena'ina CenterのTubughnenq' 3で行われます。>



NBCテレビがウィローガレージを取材

米国西海岸時間: April 6, 2010

昨晩、NBCベイエリア(テレビ局)の撮影クルーがウィローガレージを訪れ、非常に注目を集めているUCバークレーによる”PR2のタオル折りたたみ”について取材しました。UCバークレーのJeremy Maitin-ShepardとウィローガレージのEric Bergerがインタビューを受けましたので、ぜひビデオをご覧ください。

View more news videos at: http://www.nbcbayarea.com/video.

2010年4月2日金曜日

タオル!(UCバークレー)

米国西海岸時間: April 2, 2010

UCバークレーによるPR2がタオルを折りたたむビデオがすごいというのは、Twitter(@willowgarage) で紹介したときからわかっていたのですが、下にあげたリストのように、インターネットの口コミでここまで激しく広まることになるとは考えていませんでした。
タオルの折りたたみはUCバークレーのPieter Abbeel助教授のグループによるものです。Jeremy Maitin-ShepardはPR2アルファプロトタイプの1つを使い、何度も夜を徹して彼らの研究をROSとPR2に適用させました。またMarco Cusumano-TownerとJinna Leiもこの研究に貢献しました。
このタオル折りたたみは、彼らの成果の堅牢性の高さを考えると、よりいっそうその素晴らしさがわかります。彼らは50枚のタオルすべてを折りたたむことに成功させたんです。ちょうど私たちが電源プラグ差込みのコード開発で学んだように、いちど堅牢なものが出来上がれば、あとはそれを速くしたり効率的にするのが簡単になります。

いずれ彼らの研究成果をまとめて紹介したいと思っています。彼らはこの研究についてICRA2010で発表することになっていて、論文はこちらにあります。

追記: UCバークレーニュースに詳しい内容が紹介されています。

(ビデオは上が30倍速、下が50倍速)

2010年4月1日木曜日

ロボットのためのテレプレゼンス


米国西海岸時間: April 1, 2010 (エイプリルフールです!)

(以下、ビデオのコメントをおおまかに訳しました。)

もうすぐPR2ベータがウィローガレージを離れて世界中の研究室に巣立っていくと思うと寂しい気持ちになります。PR2も同じ気持ちでしょう。

ドアを開けたり、マラソン距離を走行したり、電源プラグを差し込んだり、一緒にいろんなことを挑戦して楽しい時間を過ごしてきましたんです。でも遠くへいってしまうんです。

だからこそ、私たちはテキサイの開発に取り組んでいるんです。ロボットのためのテレプレゼンス技術を実現するためです。テキサイがあれば、PR2は二ヶ所に同時にいることができます。どこにいてもウィローガレージのみんなとつながり仕事ができるんです。テキサイを介したPR2がいればPR2が2台いるようなものですし、テキサイを介したテキサイがいればテキサイが2台いるようなものです。テキサイの上にテキサイがいてそこにまたテキサイがいればテキサイが3台になります。

今私たちはこのことに懸命に取り組んでいます。1つのプラットフォームに同時に10台ぐらいのテキサイをのせられるようになりました。循環ループ状のテキサイとPR2が統合されれば、限りない数のPR2が研究コミュニティ内でつながることができるのです。