2010年3月8日月曜日

ROSを使ったロボット その3: Nao


米国西海岸時間: March 8, 2010

アルデバランロボティクスのNaoは、研究や教育用に販売されている身長約60cmのロボットです。Naoは小型ですが、4つのマイク、2つのVGAカメラ、頭上のタッチセンサー、赤外線センサーなど、たくさんのものを備えています。

コードのオープンソース化によって、共通のハードウェアでのコミュニティの協力がいかに迅速に行われるようになるか、ROSで動くNaoを使うことで実証されてきています。

ROS用の最初のNaoドライバーは、2009年11月にブラウン大学RLABによってリリースされました。このリリースには頭部コントロール、テキストの音声変換、基本的ナビゲーション、前面カメラへのアクセスが含まれていました。そのたった2、3日後にフライブルク大学(ドイツ)のヒューマノイド・ロボット研究室がブラウン大学のNaoドライバーを使って、走行距離測定、ジョイスティックでの遠隔操作を含む新しい機能を開発したんです。しかも開発はそこでは終わりませんでした。同12月、ヒューマノイド・ロボット研究室は、IMU(Inertial Measurement Unit 慣性計測装置)情報、URDF形式モデル、rvizでのデータ可視化など多くを加えて、Nao用の完全なROSスタックを作り上げたのです。

Naoのソフトウェア開発キットには、オープンソースであるOpenCVライブラリのサポートもすでに組み込まれています。フリーで使用できる何百種類ものROSパッケージにつながることで、今後、Naoにどんな機能が加わっていくのか楽しみです。

ブラウン大学では、オープンソースとROSを研究過程にも活用しています。
「ROSコードを書き公開することは、今や論文と同じくらい、私たちの研究を広く知らしめるために欠かせなくなりました。
ROSは、ロボット研究者がその研究成果を発表し、最先端の研究をさらに加速させることができる最良の方法なのです。」(ブラウン大学 Chad Jenkins教授) 

フライブルク大学のNaoスタックはalufr-ros-pkg、ブラウン大学のNaoドライバーは、iRobot Create用ドライバーとGstreamベースのウェブカム用ドライバーと一緒にbrown-ros-pkgにあります。

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