米国西海岸時間: March 16, 2010
前にご紹介した移動ベースのためのナビゲーションスタックに類似したアームのためのナビゲーションスタックの開発に取り組んでいます。 これには、ロボットマニピュレーターための衝突検出、軌道フィルタリング、動作計画とPR2ロボットのための特別な運動学の実装に使われる幅広いライブラリが含まれています。
私たちは、この取り組みの一環として初めてアームの動作計画のための研究用スタック一式のリリースを発表できることを嬉しく思います。これらのスタックには、高位のアームナビゲーションスタックとともに、動作計画、動作計画(共通)、動作計画(環境)、動作計画(可視化)、運動学、衝突(環境)、軌道フィルターと呼ばれる汎用スタックが含まれています。またPR2専用のスタックもあります。これらのスタックはすべてBox Turtle上にインストールができます。
インストールについて- Ioan Şucan(ライス大学 Lydia Kavraki研究室)は、ウィローガレージでの2008年と2009年の夏期インターン中にこのフレームワークの最初のバージョンを開発し、それ以降も重要な貢献をし続けています。Lydia Kavraki研究室で何年もかけて開発された様々な確率的計画法を含むOMPL計画ライブラリも彼の貢献の一つにあげられます。
- ペンシルバニア大学 Maxim Likhachevのグループ (ウィローガレージ2009年夏期インターンBen Cohenもその一人)は研究段階のものとしては最新手法の動作計画を組み込んだ計画ライブラリSBPLに貢献しました。
- USC(南カリフォルニア大学)のMrinal Kalakrishnanは、ウィローガレージでの2009年のインターン中に動作計画ライブラリCHOMPを開発しました。このライブラリはNathan Ratliff、Matthew Zucker、J. Andrew Bagnell、Siddhartha Srinivasaらの研究成果を土台にしています。
これらのスタックは現在は安定したAPIを持たず変更が予想されるため、研究用スタックに分類されています。私たちは、主要なライブラリをできるだけ早く成熟させ、安定したソフトとしてリリースしたいと思っています。一方他のスタックも世界中のロボット開発コミュニティからの最新の動作計画研究を取り込み続けていきます。コミュニティのみなさん、ぜひこれらを試してフィードバックと貢献をしてください。最初は、arm_navigationのウィキページから始めるとよいと思います。また、チュートリアルのリストも増え続けています。
これらのスタックを利用したデモを紹介したブログ記事
- 東京大学JSKによるデモ (pr2_kinematics)
- プラグ差し込みの向上 (pr2_kinematics)
- 階層的計画 (OMPL、 move_arm)
- ハノイの塔 (move_arm)
- テーブル上の物体の検出 (move_arm)
個々のスタックやパッケージのWikiページで現在の開発状況が説明されています。ほとんどのパッケージでROS APIのレビューが終わりましたが、C++のAPIはまだレビューされていません。
ROS APIをぜひ使っていただきたいと思います。このAPIが安定し続けるように最善の努力をしていきます。C++のAPIはまだ活発に開発が行われていますが(より詳しくは各Wikiページの"Roadmap(開発計画)"をごらんください)、次のリリースではそのうちいくつかを安定化させたいと願っています。
バグの指摘、機能のリクエスト、どうすればもっとよくなるかなど、意見やアドバイスを気軽にお寄せください。特に動作計画の開発者のみなさんには、ぜひ自分の動作計画手法とこれらの統合を考察していただきたいと思います。私たちは、コミュニティで開発されたコンポーネントが簡単にプラグインできるようにこのシステムのアーキテクチャのモジュラー化を試みています。またこれらのスタックを他のロボットに使っている研究者のみなさんには、ぜひ経験をフィードバックしてくださるようお願いします。
それでは。
アームナビゲーションの開発チームより
Sachin Chitta、 Gil Jones (ウィローガレージ)
Ioan Sucan (ライス大学)
Ben Cohen (ペンシルバニア大学)
Mrinal Kalakrishnan (南カリフォルニア大学)
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