2010年3月30日火曜日

ROSを使ったロボット その10: 自律走行車 Marvin (Austin Robot Technology/UTオースティン)

米国西海岸時間 March 30, 2010

Marvinはオースティン・ロボット・テクノロジー(訳者註: DARPAグランドチャレンジに参加するためボランティアによって結成されたチーム)とテキサス大学オースティン校のコンピュータサイエンス学部による自律走行車です。Isuzuの1999年型ビークロスを改造して2007年のDARPAアーバンチャレンジに参加し、合流、Uターン、交差点の通過、駐車など多くの難しい課題を完遂しました。

Playerプロジェクトなど、Marvinのチームメンバーによるオープンソースのロボット・ソフトウェアへの貢献には長い歴史があります。最近、Marvinのチームメンバーは、彼らのソフトをROSに移植しました。その一環として、オープンソースのコードのリポジトリであるutexas-art-ros-pkgを作成し、自律走行車のためのドライバーと高位ライブラリを提供しています。

アーバンチャレンジに参加したたくさんの自動車と同じように、MarvinはVelodyne社のHDL lidarとApplanix Position and Orientation System for Land Vehicles (POS-LV)を備えています。これらのドライバーはutexas-art-ros-pkgリポジトリ内のapplanixパッケージとvelodyneスタックにそれぞれ公開されています。velodyneスタックは障害物や運転できる地形を検出するためのライブラリと、rviz上で可視化する(ビジュアライズ)のためのツールが含まれています。

さらにMarvinチームはナビゲーションシステムなどMarvinを動かすためのライブラリを提供するart_vehicleスタックもリリースしています。彼らのStageを使ったシミュレーターも試すことができます。

marvin.JPG

コンピュータサイエンス学部のPeter Stone教授のグループはMarvinをマルチエージェントの研究に使ってきました。アーバンチャレンジに使われたアルゴリズムは、彼らの論文"Multiagent Interactions in Urban Driving"で紹介されています。また、より新しい研究としては、 "autonomous intersection management"に取り組んでいます。これは自律走行車が交差点を安全かつ効率的に走るためのマルチエージェントのフレームワークを調査するものです。上のビデオに出てくるように、自律走行車用の交差点は人間が運転する自動車のために設計された交差点よりもずっと多くの自動車を効率的に通過させることができます。より詳しくは、こちらのビデオやKurt DresnerとPeter Stoneによる論文"A Multiagent Approach to Autonomous Intersection Management"を参照してください。

たくさんの方がこれまでMarvinの開発に貢献してきています。ROSへの移植を含む現在のソフトウェア開発はPeter Stone教授の指導の下、Jack O'QuinとDr. Michael Quinlanが中心になって行っています。

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