2010年2月17日水曜日

ICRA2010でROSチュートリアルを開催


米国西海岸時間: February 17, 2010

ICRA2010(アラスカ州アンカレッジ)にROSの専門家が集まり、チュートリアルを開催します。5月7日は丸一日かけてノードやメッセージからセンシング、計画、制御まで、ROSのすべてをお教えします。PR2ロボットを会場に持っていきますので、参加者は新しいコードの書き方を習得しながら、実際にROSライブラリが使われているPR2を体験することができます。演習はシミュレーションと実機の両方で行われます。ロボットソフテキサイトウェア開発者、アルゴリズム研究者、HRI研究者、ロボットコンテストの参加者、商用アプリケーション開発者のみなさん、ぜひこの機会に参加されることをおすすめします。(事前登録が必要です。)

関連リンク

チュートリアルの内容

現時点でのチュートリアルの内容は以下のとおりです。スケジュールの詳細とアップデートはチュートリアルの詳細ページをご覧ください。


ROSの基礎
  • ROSコマンドラインツールと可視化ツール
  • 分散システムROSの起動、解析、デバッグ
  • PythonでのROSノードの作成
  • カスタムROSメッセージの作成、使い方

パーセプション
  • センサデータと可視化データへのアクセス
  • センサ処理パイプライン

プランニングと制御
  • 移動ロボットのナビゲーションとカスタム化
  • 多関節アームの動作制御とカスタム化
  • Pythonでの高レベルのプログラミング

シミュレーション
  • 複雑なシミュレーションを行う

ハードウェア
  • 複雑な移動マニピュレーション・プラットフォームの制御

オーガナイザー
  • Gary Bradski(ウィローガレージ)
  • Ken Conley(ウィローガレージ)
  • Brian Gerkey(ウィローガレージ)
  • Morgan Quigley(スタンフォード大学)
  • Melonee Wise(ウィローガレージ)

原文はこちら。

2010年2月5日金曜日

100件以上の応募 - PR2ベータプログラムに


米国西海岸時間: February 5, 2010

私たちは、PR2を無償提供するというPR2ベータプログラムに多くの興味が寄せられ、大きな話題を呼ぶことを期待していました。しかし、今はその反応のあまりの多さに圧倒されてしまっています。なんと120もの意思表明をいただいたのです!3月中にすべての最終提案書を読むのですが、相当忙しくなりそうです。

私たちは内容のサマリーを読み興奮し、提案されたプロジェクトの幅広さに感動しています。大学、企業、ロボットクラブやハッカースペースから提案意思表明書が届けられました。提案には、モーションプランニングからマルチロボットコーディネーション、教育から老人介護までと、私たちがPR2で成し遂げたいと希望している分野や領域がカバーされていました。また、みなさんがオープンソース・ロボティクス・ソフトウェアへ高い関心とコミットメントを示してくださっていることがよくわかりました。心から感謝いたします。

アメリカ国外からの応募数が多いことにも驚き、感動しました。5大陸、27ヶ国からレターをいただいています。輸送とサポートの関係で多くが北米の研究機関にいくことになるかもしれませんが、海外からの提案の質の高さを考れば、このプログラムは世界的なものになる、と確信しています。

まもなく、最終提案書を受理する3月1日がやってきます。みなさん、ご応募どうもありがとうございました。

原文はこちら。

2010年2月1日月曜日

たくさんのテキサスロボット

米国西海岸時間: February 1, 2010

上の写真でおわかりのように、テレプレゼンスロボットのテキサス・アルファ版(TA)25台の製作が佳境を迎えています。25台のテキサス、通称「テキサイ」は今オフィスにあり、オンラインにつなげるのに大忙しです。ドッキングステーションが先週木曜日に届いたのですが、25個の電源差込口となると探すのに一苦労ですね。

TAチームのメンバーはTAを早く完成させるため睡眠時間を削ってがんばってきました。TAが写真のようにオフィスに見事に並べられたのを見たとき、会社の残りのみんなは衝撃的な感動を覚えたといっても過言ではありません。今や25台のTA、5台のPR2ベータ、3台のPR2アルファ版、そしてオリジナルのテキサスがここにあります。まだ従業員1人に1台というわけにはいきませんが、PR2ベータもまだ製作しているので、かなり近づいてきたと言えます。

「25台のテキサイで何をするのか?」が大きな課題です。私たちはすでに1台のテキサスロボットが、インディアナに住む1人の従業員とカリフォルニアにあるオフィスのみんなとの関係に、いかに良い影響を与えたかを知っています。たくさんのテキサスだったらどんな影響があるのでしょうか。とても楽しみです。驚くべきことに、テキサスロボットはPR2やROSを作っていく上で出来てきた予期せぬ副産物なのです。しかし、優れたロボットであるということは、一目見ればわかるものです。

私たちはすでに、フォーマル/インフォーマルな用途を計画しています。人間とロボットのインタラクション研究に使われますし、他に様々な場所や会社に置かれ、移動性、ネットワーキング、テレプレゼンスロボットのデザインが取り組むべき社会的課題における研究などが行われます。

私たちは、自分たちでもテキサイを使います。テレプレゼンスが必要な従業員はインディアナに1人いるだけですが、他にも家や、レイクタホにある当社のスキーハウスから仕事をする人もいます。テキサイがスキー場でPR2にトリックを教えるようになるかもしれませんね。

原文はこちら。

2010年1月28日木曜日

OpenCV 2.0 と今後

米国西海岸時間 Thu, 01/28/2010

ビクトー・ユヒモフがOpenCVを用いてテキサスロボット開発に成果をもたらしたという記事が最近投稿されましたが、今日はOpenCVの最新状況についてみなさんにお伝えしたいと思います。

コンピュータビジョン・ライブラリであるOpenCVはインテルでオープンソース・プロジェクトとして始まり、この2年間は主にウィローガレージが支援を行っています。ライブラリはBSDライセンスの下リリースされ、商用、研究用など用途を問わず無料で使用できます。現在、OpenCVはメンバー4万人以上のアクティブなユーザーグループがあり、ダウンロード回数は200万回をはるかに越えています。

ウィローガレージは、ロボットの知覚の信頼性を向上させるため、OpenCVの機能やその応用の拡大にフォーカスしてきました。OpenCVライブラリがロボットが「見ること」を助ける重要な役割を果たしてほしいと考えています。これは、10年も前に開発が始まった古いライブラリをモダンなものに書き換えなければいけない、ということを意味していました。
OpenCVは、Vadim PisarevskyによるC++用、James BowmanによるPython用のインターフェースが新しく加わり、革命的な変化を遂げました。さらに新しいテクスチャ認識機能、Marius MujaとDavid Lowe教授による近似最近傍検索アルゴリズムのライブラリ(FLANN)も備わったものになりました。画像補正における、キャリブレーション→レクティフィケーション(平行化)→ステレオ処理→奥行き情報の可視化(デプスマップ)パイプライン処理も可能です。これらはすべて2009年9月のOpenCV 2.0のリリース時に出来上がりました。

この非常にモダンになったライブラリを擁して、OpenCVのチームは今新しい機能の実装、そしてこれまで以上に安定してしっかりテストされたライブラリを作ることに向けて前進しています。テストコードの増加の様子はここで公開されています。もし新しい機能に興味がある方は、OpenCV開発者のTwitterをフォローされてはいかがでしょうか。
テキサイ

Gary Bradski

原文はこちら

Timmyより:
Garyさんは、おもしろくてあったかくて楽しくて、とってもいい人。
去年WG社のセミナーが日本であったので、ファンになった方もいるのではないでしょうか。
Garyさん著「Learning OpenCV」の日本語版「詳細 OpenCV」

2010年1月26日火曜日

テキサスロボットアルファ版、25台を製作中

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットに関して、この1か月ほどの間に進展がありました。私たちは、自分たちで使うためとテレプレゼンスの研究のために「テキサス・アルファ版」(略して「TA」)を25台製作することを決め、その実現を目指して、この1か月間、デザイン系のパートナーであるファンクション社とともに作業を進めてきました。


このプロジェクトの最も大事な側面の一つは、「改変が可能なもの」にすることでした。部品を取り替えられる自信がある人なら、六角レンチを使って誰でも改変ができるようにします。ユーザーの方達は、ソースコード(ROS)とシステムを備えた現物のTAを使ってどんなことをするでしょうか。

サブアセンブリの組立ては急ピッチで進行中です。このスライドショーからもわかるように、TAのうち少なくとも2台を製作し終え、あとは同じように組立てているだけなので非常に早いです。25台ものテキサスロボットとなると、ウィローガレージの中に置いておく場所はないかもしれないのですが、遠隔操作性をテストするためにほどなく様々な場所に送られることになっています。

テキサスロボット担当のダラス、カート、インターンのグライムス(パデュー大)は、他のテキサス/WG/ファンクションのチームメンバーとともに、自ら六角レンチを回したり、あちこち部品を取り付けたりしてきました。また、PR2ロボットのために開発されたものを土台に開発が行われているソフトウェアも仕上がってきました。完成したTAがこのオフィスにやってきて、初めてのテストドライブを行うのが楽しみです。

原文はこちら。

テキサスロボットのドッキングステーションと自律パーキング

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットというプラットフォームは、テレプレゼンスの実験をほんとに楽しくしてくれています。オリジナルバージョンにおいては、大きな課題の1つが充電でした。テキサスロボットは1回の充電でまる一日もつのですが、それを遠隔から操縦する「パイロット」は一日の終わりに、誰かロボットの電源プラグを差し込んでくれる人を探さないといけなかったのです。ハードウェアチームはこの問題を見事に解決しました。とても使いやすい便利なドッキングステーションを作りあげたのです。ロボットをただ後ろに向けて動かすだけで、後はV字型のバーが誘導してくれてプラグを差し込むことができます。

この操作自体は簡単なのですが、手動で行うとある程度時間がかかってしまいます。私たちはさらに便利にできないだろうか、と考えていました。PR2が自分でプラグの差し込みができるのであれば、テキサスロボットにできないわけはないんじゃないか?と。私たちは、ロボットによるテレプレゼンス体験をもっと快適なものに向上させたい。充電のようなメンテナンス作業に時間を費やすことなく、テキサスのようなロボットをプラットフォームとして使って、他の人々とやりとりしてもらえるようになりたいのです。私たちはこの問題を完全に解決したわけではないのですが、ビクトー・ユヒモフとOpenCVのおかげで、一歩前進したようです。



OpenCVの開発者であるビクトー・ユヒモフは、去年の12月にウィロー・ガレージを訪問している間に、OpenCVとROSを結びつけ、視覚をベースにした自律パーキングのプロトタイプを開発しました。このプロトタイプは、テキサスロボットに設置されたカラーカメラを使ってドッキングステーションを探します。ドッキングステーションには、何色かの円形で作ったテンプレートをつけてあります。カメラがとらえた画像にカラーの識別フィルタをかけ、ドッキングステーションのテンプレートであるかを認識させます。そうしてドッキングステーションの位置が判定できたら、テキサスロボットがそこに移動する、というものです。このドッキングステーションは、自律ロボットにも簡単に使いこなせる優れた設計になっています。今のところ、まだ操縦者がテキサスをドッキングステーションが見える位置まで移動させることが必要なのですが、いずれ解決して、よいご報告ができることと思います。

原文はこちら。

Timmyより:
まだ粗い翻訳ですが、とりあえずアップします。
WGのブログには世界各国のロボット研究/開発者が登場するので楽しみです。
今回はロシアの方ですね〜 スパスィーバ(知っている唯一の単語…)
いつかテキサス使ってあっちこっち行ってみたいなー。

2010年1月24日日曜日

ROS 1.0(安定版)のリリースとPR2ロボット無償提供プログラム締切について

先週土曜日(西海岸時間金曜夕刻)に、世界15の研究機関で、
850を超えるパッケージが開発されているオープンソースのROS 1.0 (安定版)
のリリースを行いましたので、ご報告申し上げます。

また、先週ご案内申し上げた「PR2ロボット無償提供プログラム」の
提案意思表明の締切りが、あと1週間となりました。
意思表明は、簡単な手続きで終わります。
概要を下に記しましたので、よろしくご検討賜りますようお願い申し上げます。

発表に関する詳細は、ボランティアの方による弊社ブログ和訳サイト
http://wgblogjp.blogspot.com/
をご覧ください。

以下、概要と特長を記します。

ROS 1.0
  • オープンソース 無償 商用改変可能(BSDライセンス)
  • スタンフォード大学人工知能ロボット研究所(STAIR)で誕生し、2年前より開発
  • ハードウェア(PR2など)に依存しなくても、ナビゲーションやビジョン・認識系のライブラリの利用が可能
  • 203件のチュートリアル
  • 186のパッケージを含む29のROSスタック(Ver 1.0 安定ステータス)
  • ナビゲーション、3-Dビジュアライゼーション、コーディネートフレーム、ロボットモデリング、レーザー、カメラプロセシング、データロギング&プレイバック、OpenCVとの強力なインテグレーション
  • PR2向けシミュレーション、リアルタイムコントローラ、診断およびデバッグツール、ドライバ
  • 既存ロボットシステムとの相互利用 - euslisp(東京大学)、OROCOS(カトリック・リューベン大学)
  • 15のリポジトリによる850以上のROSパッケージ
  • 仏Aldebaran社Naoや米iRobot社Createなど、さまざまなハードウェア用ドライバ
  • リポジトリ開発・管理者の所属先:
    テキサス大学オースチン校、ボッシュ研究所、ジョージア工科大学、コロラド大学ボルダー校、ミュンヘン工科大学(独)、スタンフォード大学、カーネギーメロン大学、マサチューセッツ工科大学、ワシントン大学、ブラウン大学、ウースター・ポリテクニック(英)、フライブルグ大学(独)、ペンシルバニア大学、アリゾナ大学、ウィローガレージ社
  • 100を超えるユーザースタディを行った、21のユースケース

ROSwiki日本語版

 ROSインストレーション
 ROSコアスタック・チュートリアル
 http://www.ros.org/wiki/ja
 (※ 専門別翻訳者を募集しています)

PR2ロボット
  • ファントム・アームで著名なスタンフォード大学ソールズベリー研究室で、プロトタイプ誕生
  • 人間サイズで、パーソナルロボット分野開発向けプラットフォーム
  • 分散処理ならびにデータロギングとロボット・シェアリング
  • 2 X (i7Xeon 8コアCPU、24GB RAM、 2TBホットスワッパブルHDD)
  • ビジョン・認識・マニピュレーション研究者向けセンサー群
  • 広角・狭角のステレオ・カメラ2セット
  • グローバル・シャッターと同期したパターン照射LED
  • 高解像度5メガピクセルカメラ
  • オクルージョンを防ぐ下腕内側のイーサネット・カメラ2台
  • 北陽電機製TOP-URG2台(底部2Dナビゲーションと上下チルトによる3Dポイントクラウド)
  • モーター電流による力制御(1 KHz)
  • IMUと指先の圧力センサーアレイ(24ポイント)
  • オフィス・家庭内環境への配慮
  • ばねによるカウンターバランスを利用した柔軟機構
  • モータ出力とギア比を少なくしたバックドライバブルな双腕(7DOFずつ)
  • ハードウェア・ベンダーの開発を促すモジュラー性
  • EtherCAT(データ)と電力(DC12/48V)
  • まとめとデモ映像(国際ロボット展2009での講演)
    http://www.willowgarage.com/blog/2009/12/02/irex-2009-platform-personal-robotics

PR2ロボット無償提供プログラム

プログラム概要
http://www.willowgarage.com/pages/pr2-beta-program/cfp

プログラム説明書(CFP)
http://www.willowgarage.com/sites/default/files/cfp/CFP2010.pdf

志願に関して
上記CFP内の「志願に関するガイドライン(P.12)」をお読みください。

1)提案意思表明 2月1日締切
CFPのAppendix 1(P.16)をご参照ください。

2)研究提案   3月1日締切
CFPの6.2「研究提案書志願に関して」(P.12)をご参照ください。

カバーレター
目次
PR2プログラム承諾書 (Appendix 2, P.17)
オープンソース誓約書 (Appendix 3, P.19)
提案概要(プロジェクト概要、チームメンバー、オープンソース・コミュニティへの貢献、研究施設)
プロジェクト内容
研究者プロフィール(Appendix 4, P.20)
組織ならびに研究施設のプロファイル


応募ならびに選考基準(CFP P.9)

応募基準
  • パーソナルロボット分野の発展に寄与する科学的研究に従事している
  • 提案プロジェクトに関連するロボットならびにソフトウェア開発の経験を有す
  • PR2ロボットをフルに活用できる施設や十分なリソースを有する
  • オープンソースにより、コードをリリースできる
優遇される研究チーム
  • オープンソース・コミュニティの開発や参加の経験
  • 非軍事アプリケーション開発の経験と軍事関連の資金供与に依存しない
  • 実際のハードウェアを利用したロボット実験の成功例を有す
  • さらに多くのロボット研究者へのPR2プラットフォームの提供
  • 複数のプロジェクトにPR2を利用
  • 1研究組織内の内部グループの協力
  • 外部組織との提携や協力

ご質問やご要望、ご意見などがございましたら、
ご遠慮なくご連絡くださいませ。