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2010年5月21日金曜日

事業家から高評価 - テレプレゼンス・ロボット

ロボットの事業化や科学技術発展への一助として、
3つめ+速報のニュースをご報告します。

先週末、サンフランシスコ・ルーカスフィルムアーツセンターで行われた
X PRIZE財団(*)の寄付金を集めるチャリティ・イベントで、
主催者のサーゲイ・ブリン氏(グーグル創業者)が、
ユタ州の休養先から、弊社のテレプレゼンスロボット「テキサイ」で登場し、
参加者の注目を浴びました。

イベントの参加者の1人、Keith Kleiner氏
(NASA Ames研究所にできたSingularity大学の共同創立者)が、
ロボットの事業化に関する興味深い考察を書かれていましたので、
日本語版を作成しました。

また、高齢者向けのロボットの可能性という意味で、
CADソフトで有名なAUTODESK社(時価総額70億ドル)
CTO(最高技術責任者)の上級顧問を務めておられる
Jonathan Knowles氏のすばらしい笑顔
(上から3つめのビデオ)をぜひご覧ください。

速報ニュースですが、
マイクロソフト社のマイクロソフト・ロボティクス・スタジオが、
無料になるという記事が、本日、IEEE Spectrumに掲載されました。
特に、今年のクリスマス商戦に投入されるゲーム機XBOX向けの
Project Natal(画像モーション・トラッキングによるコントロール)
との連携が語られていて、HRIやイメージ研究関連の広がりが
生まれてくることを期待しています。

Project Natalのすごく楽しい紹介ビデオです。


(*)X PRIZE財団について
1927年のリンドバーグの大西洋横断飛行の懸賞金25000ドルが、
現在の約30兆円の航空産業を生み出したことに触発され、
1996年、大気圏旅行の実現に向けた1千万ドルの懸賞金(Ansari X PRIZE)
が発表されました。7ヶ国26チームが、総計1億ドルの資金を投じ、
2004年の課題達成により、新しい産業の創造、規制改革、
宇宙は政府のものという固定観念の打破などに貢献しました。
その後の4年間に、個人宇宙旅行実現のため、
約10億ドルの投資が行われました。
http://bit.ly/X_PRIZE_Video (紹介ビデオ2分)

サーゲイ・ブリン氏のスピーチより

  • アイデアや夢の実現を加速
  • スポーツイベントや自動車レースへの広告費用と同じぐらいの懸賞金(3千万ドル)で、社内のエグゼキュティブが無理と思うような課題(Google Lunar X Prize - ロボットを月に送り、500メートル動かし、ビデオ映像を地球に送る)を競い合う。課題の実現については楽観しています。

  • 過去50年間の宇宙研究プログラムは、少々がっかりしています。1961年から8年間で、人を月に送り無事帰還させることができました。今、同じように、月に人を送ろうとすると、インフレや行政の壁があり、15〜20年間はかかるそうです。

  • 冷戦構造に支えられた政府主導の大型プロジェクトは、宇宙関連研究のイノベーションに直接的なサポートをできないようです。DARPAの無人自動車レースのように、NASAも同じような懸賞プロジェクトを行っていて、嬉しく思います。起業家精神に富んだ人たちによる小規模なプロジェクトが、科学技術のフロンティアを、より遠くにより早く広げていくことを確信しています。

  • 多くの小さなチームによる協力が、大きな成果を生み出しそうです。例えば、あるチームは、すべてを小さく作ることに長けており、携帯電話サイズのロボットを月に送りたいと願っています。この私の持っている携帯電話の情報処理能力は、私たちがグーグルを始めた時のサーバーの能力をはるかに超えています。この10年の著しい技術進歩のトレンドをふりかえれば、賢い人たちが、今後10年〜30年の間に、技術革新を早く先取りし、さまざまな課題を新しく違う形で、あるいはすごく安いコストで克服していくことと信じています。これが、私の中でのX PRIZE財団のシンボルになっています。
  • 将来、月からのテレプレゼンスで、このようなパーティに参加したいですね。
  • 100年間の歴史を持つ自動車産業のブレークスルーへのスポンサーを探していたところ、Dean Kamen (セグウェイの開発者)から紹介を受け、Progressive保険のCEOを紹介していただいた。
    1千万ドルの懸賞金をめぐり、136のチームがクリーンかつ商用可能な省エネ車(100MPG = リッター42.5キロ)を開発し、この夏3チームから優勝チームが発表される予定です。(Dr. Peter Diamandis、X PRIZE財団CEO)

今回のチャリティ・イベント"A Radical Benefit for Humanity"について

  • 参加費が、約10万円から500万円のパーティ
  • 主催者は、サーゲイ・ブリン(グーグル創業者)夫妻
    ジェームズ・キャメロン(映画アバター監督兼プロデューサー)夫妻
    ピーター・ディアマンテス(X PRIZE財団創立者)夫妻
    ラリー・ペイジ(グーグル創業者)夫妻
    そのほか、シリコンバレーを中心にした著名な事業家やベンチャーキャピタリスト、政治家など約50名が開催委員を務めています。

  • パーティ中のオークションによっても資金を集めています。
    Virgin Galacticによる宇宙旅行
    深海サファリ
    Teslaロードスター
    病気予防のための遺伝子解析 など
    http://bit.ly/X_PRIZE_BenefitForHumanity

***

税制が違うとはいえ、事業家から資金を集め、
夢のような課題に挑戦するチャンスを与えてくれる
X PRIZE財団の取り組みは、科学技術発展の歴史に
大きな足跡を残すことは間違いないでしょう。
ひとつの実績例として参考にすることは、
非常に有用であると信じています。

2010年5月18日火曜日

グーグル創業者サーゲイ・ブリンがテキサイでX PRIZEに登場

先週末のX PRIZE イベントに、Googleのサーゲイ・ブリンらがウィローガレージのテキサイを使って参加しました。ウィローガレージのブログ(英語)でも、サーゲイがテキサイを使ってキーノート・スピーチを行ったビデオ(本ページ下のビデオと同じ)が紹介されています。他にもいくつかのブログやビデオで話題になっていますが、ここではSingularityhubの記事をご紹介します。

トニー・ロビンスとサーゲイ・ブリンがロボットになった – テレプレゼンス革命

先週末、サンフランシスコで開催されたX PRIZEの資金調達イベントに参加したのですが、そこでセルフヘルプ(自己啓発)のグル、トニー・ロビンス(訳注: アントニー・ロビンス 成功メソッドのコーチングで有名)とGoogleの共同創業者サーゲイ・ブリンに会いました。でもそれは、普通の形で、じゃなかったんです。二人ともイベント会場には来られなかったのですが、トニーもサーゲイもウィローガレージの素晴らしいテレプレゼンスロボット、テキサイをリモート操作して、他の参加者と同じように会場を歩き回り、話しをしてたんです。もしあなたが私と似たタイプであれば、テレプレゼンスロボットというアイディアに少し懐疑心を持っているかもしれません。アイディアの目新しさやかっこよさに惹かれる時期が過ぎた時、テレプレゼンスロボットはニッチな役割を超えて、本当に社会に存在価値があるのか、ということに疑問があるのです。

テレプレゼンスロボットで華麗に振る舞うサーゲイやトニーを目のあたりにした後の私は、テレプレゼンス革命を信じる人間に変わったと思ってください。私を含めイベントに参加した人々はあっという間にそのロボット(テキサイ)に魅了され、彼らと話すのが大好きになりました。その夜、私はアルゼンチン、ワシントンDC、カナダの人たちと話しましたが、それは全員テレプレゼンスロボットを通じてだったんです。私たちの生活はテクノロジーによって支えられていますが、テレプレゼンスロボットという素晴らしいものも、新たに加わりそうです。下のビデオは、短いですが私がトニーと話している様子です。


人間は社会的生き物です。X PRIZEイベントにいたテレプレゼンスロボットは、ある意味においてこの人間の特性をしっかり理解していることに驚きました。もし、トニー・ロビンスが壇上に掛けられたテレビに映し出されるという普通のビデオカンファレンスの形でX PRIZEに登場していたら、同じような体験はできませんでした。彼は、会場をあちこち歩き回って、いろんな人を探したり(あるいは人から逃げたり)できません。話が終わってもそこから立ち去ることもできないし、彼の背後にいる人や物を見ることもできません。

現時点では、テキサイロボットは、人間との社会的なやりとりをロバストに行えるような腕も手も持っていません。もしいつか腕がついたら、このロボットの将来性はさらに高まるでしょう。

テレプレゼンスロボットの魅力的な側面の一つは、彼らがそのイベントの間中、いろんな違う人になったということです。X PRIZEイベントの会場には3台のテキサイロボットがいて、それぞれのロボットが世界中からの数名の興味深い人たちに変身したのです。下はサーゲイ・ブリンがテレプレゼンスで登場した時のビデオです。

テレプレゼンスロボットを介してイベントに参加するのは、いくつかの点において、実際に参加するより優れた部分があるのかもしれません。一つには着飾る必要がありません。ロボットでなら、フォーマルなイベントに下着姿で参加してもわかりません。また、数千マイル離れた場所のイベントに出かけている間、子どもを寝かしつけたり、家に来た人に応対したりするのに困りますよね。それももう心配ありません。テレプレゼンスロボットを事前に予約して準備しておけば、条件さえ合えば、複数のイベントに同時に参加することもできます。テレプレゼンスロボットは、将来パーティやカンファレンスなどのイベントで貸し出すことができるようになるでしょうか?これって、面白いビジネスアイディアですよね?

私は、テレプレゼンスロボットのユートピアに夢中になっているだけなのかもしれないし、テレプレゼンスロボットがすべて期待できるものとは限りません。例えば、彼らは段差があるところをうまく移動することができないし、テレプレゼンスで参加するのは当然実際にそこにいるのとは同じではありません。それでも、私にとってテレプレゼンスはクールだという事実は変わりません。この先10年で、人々が集まる場においてその存在を確立していくと思います。 もしそうであれば、その時、私はテレプレゼンスロボットの中にいると思います。

原文(2010年5月18日 Keith Kleiner)

2010年5月12日水曜日

HARK、テキサイ、オープンソースに関する記事(Singularityhub)

HARKのテキサイロボットへの搭載とオープンソースに関して、Singularityhubに読み応えのある記事が掲載されたので、許可を得て日本語にしました。

HARK! テレプレゼンス・ロボットのための音源分離システム

動物の耳が2つある理由の一つは、音が聞こえてくる場所を特定し、まわりの雑音からその音だけに集中させることにあります。ほとんどのテレプレゼンスロボットはマイクを1つしか持たないので、騒がしい部屋で異なる音を分離する能力が奪われてしまっています。京都大学の奥乃博教授とホンダ・リサーチ・インスティチュート・ジャパンのシニア・リサーチャー、中臺一博氏はそこに着眼しました。彼らは複数のマイクを使い、人がたくさんいる部屋で異なる音を分離し、音の位置を特定し、テレプレゼンスロボットのリモートユーザーが聞きたい音のチャンネルだけを選ぶことを可能にする、HARK(Honda…Audition for Robots with Kyoto…)というシステムを創り上げました。先日、ホンダ・京都大学のチームがウィローガレージを訪れ、HARKをウィローガレージのオープンソースソフト(ROS)を使ったテレプレゼンス・ロボットであるテキサイに搭載しました。HARKはROS(ロボット・オペレーシング・システム)に統合され公開されました。研究用途においては無償で使えるようになったのです。クールなHARK-テキサイのデモを下のビデオで見ることができます。

テキサイはオープンソースの手法を用いたロバストなテレプレゼンス・ロボットのプラットフォームとして、すでにかなりの感動を与えてくれています。テキサイのリモートユーザーは、テレカンファレンスができるというだけでなく、もっとすごいこと -- ロボットを使ってその空間を探検し、オフィスにいる人たちと自然な形で話しやミーティングができるのです。そしてHARKが加わったことで、人で混み合った場所でテキサイに誰かと一対一で話しをさせられるようになり、テキサイがどこにでもいける能力がさらに向上しました。これは、テレプレゼンスであれ他のものであれ、人間と一緒の空間でともに何かを行うことができる完全に統合されたロボットへ向けての、新たなステップなのです。


このビデオでは、HARKチームがシステムの重要な特徴について説明しています。0:38に、人々が集まって話しをして(そのうち一人は別のテキサイで参加)いる状況で、各人の声を別々のチャンネルに分離させる方法を紹介しています。1:03近くでは、HARKがテキサイに取り付けられた8つのマイクの音源の位置をいかに特定させるかがわかります。そしてこれらをもとにした、極めつけとも言えるデモが、1:21にあります。複数の人が話し、音楽も流れている場所で、テキサイのユーザーがただ一人の声(1から10まで数えているTakeshi Mizumotoさん)だけに集中して聞けるように、HARKが必要のない他の音を選びだし音を消すのです。

音源分離の技術自体は新しいものではありません。奥乃教授と中臺氏は10年以上前にロボット聴覚の共同開発プロジェクトを始めました。2000年に最初の論文を発表してからいくつかの技術的な進展がありましたが、たぶん、ロボット聴覚システムとHARKの最も大きな違いは、HARKがオープンソースであるということです。(ある意味で、と言った方がいいかもしれませんが。)HARKのコードは公開され、ROSに統合されていてます。研究目的には無償、商用目的の応用はライセンス供与により可能になっています。

オープンソースのテクノロジーに強く賛同し、支持している者として、HARKがこのような完全にではないオープンソースの形を選択したことに興味を覚えます。誰でもが無償でコードを使用、改良、構築できるなら研究は急速に進みます。しかし、HARKを使って商用に耐えうるアプリケーションが生まれれば、ホンダ・京都大学の研究開発費を回収できる可能性があるのです。私が知る限り、これは研究用/商用ライセンスによるオープンソースの初めての例ではありません。もしかしたらこのモデルは、オープンな研究を奨励したいが投資についても満足した結果を得たいという人々、またはその逆の立場の人々に対しての妥協策になりうるかもしれないと思います。

今のところはまだ、テキサイへのHARKの統合は、オープンソースのコードやプラットフォームの共有がロボットの研究をいかに加速させるかという新たな一例、と言えるでしょう。ウィローガレージの新しいプロジェクトを知るたびにそのことについて話すのが私の大きな楽しみになっています。そして毎回、その通りだ、だと思うのです。情報をオープンに交換しあうことは、科学を前進させるエンジンにとってのニトロ(亜酸化窒素)みたいなものです。もし私たちがSingularity(シンギュラリティー)に向けてより早く前進していきたいのであれば、こういうオープンなプログラムを科学コミュニティ全体に広げていくことが本当に必要だと思います。

[ビデオのクレジット: Willow Garage]

Aaron Saenz 原文

TimmyよりSingularityhubへ
日本語訳への快諾、どうもありがとうございました。

2010年4月1日木曜日

ロボットのためのテレプレゼンス


米国西海岸時間: April 1, 2010 (エイプリルフールです!)

(以下、ビデオのコメントをおおまかに訳しました。)

もうすぐPR2ベータがウィローガレージを離れて世界中の研究室に巣立っていくと思うと寂しい気持ちになります。PR2も同じ気持ちでしょう。

ドアを開けたり、マラソン距離を走行したり、電源プラグを差し込んだり、一緒にいろんなことを挑戦して楽しい時間を過ごしてきましたんです。でも遠くへいってしまうんです。

だからこそ、私たちはテキサイの開発に取り組んでいるんです。ロボットのためのテレプレゼンス技術を実現するためです。テキサイがあれば、PR2は二ヶ所に同時にいることができます。どこにいてもウィローガレージのみんなとつながり仕事ができるんです。テキサイを介したPR2がいればPR2が2台いるようなものですし、テキサイを介したテキサイがいればテキサイが2台いるようなものです。テキサイの上にテキサイがいてそこにまたテキサイがいればテキサイが3台になります。

今私たちはこのことに懸命に取り組んでいます。1つのプラットフォームに同時に10台ぐらいのテキサイをのせられるようになりました。循環ループ状のテキサイとPR2が統合されれば、限りない数のPR2が研究コミュニティ内でつながることができるのです。

2010年3月30日火曜日

テキサイのビデオモンタージュ



米国西海岸時間: March 30, 2010

たくさんのみなさんから、どうやったらテキサイのテストを手伝えるの?と質問を受けています。ここでご紹介しますので、しばしお待ちを!

2010年3月25日木曜日

HARKをテキサイロボットに搭載



米国西海岸時間: March 25, 2010

人々が顔を合わせて話をするとき、カクテルパーティ効果を経験することがあります。カクテルパーティ効果とは、たとえ人がいっぱいで騒がしい部屋でも、私たちは両耳の聴覚を使ってある一人の話に集中し聞き取ることができるというものです。残念ながら現在のテレプレゼンス技術ではこの重要な能力を使うことができません。しかしありがたいことに、離れた場所にいる人々を効果的に橋渡しするための新しいツールをもたらしてくれている研究者達がすでにいたのです。

京都大学の奥乃博教授、高橋徹特任助教、ホンダ・リサーチ・インスティチュート・ジャパン(HRI-JP)シニア・リサーチャーの中臺一博さん、京都大学と東京工業大学の大学院生4人のみなさんがウィローガレージに1週間滞在し、テレプレゼンスロボットのテキサイにHARKを搭載しました。HARKとは、HRI-JPと京都大学が共同で研究開発しているロボット聴覚システム(Honda Research Institute-Japan Audition for Robots with Kyoto University)のことです。このロボット聴覚システムは、音源定位、音源分離、音声認識特徴量抽出、音声認識機能を備えています。

HARKシステムはROSとテキサイにうまく移植されました。テキサイは8つのマイクを装着した緑色のサラダボールをヘルメットのように頭にかぶせてもらい、ROS用のharkパッケージも用意されました。そして、HARKチームはテレプレゼンス技術の可能性を示す3つのデモをやり遂げました。

最初のデモでは、別のテキサイを介して参加した1人を含む4人がお互いに話し合っている間、HARKシステムを搭載したテキサイがそれぞれの声を分離しています。2つめのデモでは、音源の定位が行われ、音の方向とパワーをレーダーチャートに表示できることがわかります。最後のデモでは、これら2つのデモを1つにしたリモートユーザーのための強力な新しいインターフェースが紹介されています。それはテキサイのリモートユーザーが様々な音や声が聞こえてくる場所をまず特定して、その中からどの音に集中するかを選択できるというものです。そしてHARKシステムはリモートユーザーが望む音を周囲の雑音や余分な声などを除いた状態にして届けます。たとえ人で混み合った場所でも一対一の話ができるのです。

HARKはHRI-JPと京都大学との密接な連携による共同研究、そして奥乃教授のロボット(コンピューター)の聴覚を使って聴覚に障がいがある人を助けたいという情熱によって誕生したものです。HARKはオープンソースで提供されていて、研究目的には無料、商用目的にはライセンス供与も可能です。

2010年3月11日木曜日

テキサイが小学校にやってきた!


米国西海岸時間: March 11, 2010

先週の金曜日は、カリフォルニア州クパティーノ市のWilliam Regnart小学校でディカバリーデーがありました。子どもたちにいろんな職業を知ってもらおうというイベントですが、医師、消防士、看護師、犬の調教師に混ざって、テキサイ(テキサスロボットの新しい呼び名)の姿がありました。インディアナ州シーモアで働いているウィローガレージの電気技師であるDallas Goeckerと、小学校の近くにあるウィローガレージオフィスで働いているソフトウェアエンジニアのRob Wheelerが彼らの仕事とテレプレゼンスロボットのテキサイについて紹介しました。もちろんDallasはテキサイを介しての参加です。

Dallasは4年生の教室で子どもたちや机のまわりを動き回り、テキサイでどんなことができるのか実際に見てもらうことができました。校庭でワイヤレスが届かなかった時は少しからかわれてしまいましたが、DallasとRobは感謝状をいただき、今でも誇らしげにテキサイに張られています。

2010年2月26日金曜日

ROS、PR2、テキサスのビデオモンタージュ


米国西海岸時間: Fri, 02/26/2010

ROS、PR2、テキサスについて、みなさんにもっと知っていただけるように、ビデオをたくさん撮りました。これから徐々に公開していきたいと思います。
ひとまず今日はモンタージュを作りました。ぜひお楽しみください。



2010年2月25日木曜日

テキサイについてもっと知りたい!



米国西海岸時間: February 25, 2010

着々と進行している、テレプレゼンスロボット「テキサス」のプロジェクトについて、ウェブサイトを更新しました。プロジェクトの概要やよくある質問に対する回答を掲載していますので、ごらんください。

私たちが、最初のテキサスを会社に余っている部品を使って作ったように、多くの方から「私もテレプレゼンスロボットを作りたいのですが」と聞かれます。そこで、現在のテキサスアルファに使われているたくさんの市販の部品などの技術仕様を盛り込んだハードウェアのページを加えました。

テキサイロボットの概要


テキサイロボットの概要

テキサイは、ウィローガレージが開発しているテレプレゼンスロボットです。プロジェクトの目的は、ロボット・テレプレゼンスによるインタラクションの技術的、社会的な課題と恩恵を理解することです。

このプロジェクトは、ある問題を解決するために始まりました。ウィローガレージの2人のエンジニア、Dallas GoeckerとCurt Meyersは、2000マイル(約3200キロ)離れた場所で仕事をしていて(Dallasはインディアナ州、Curtはカリフォルニア州)、もっと効率的に一緒に仕事ができないものか考えていました。Skypeやコンファレンスコールでは、毎日オフィスで実際に人に人とがやりとりするように気軽に会話することができません。もっとよい方法を求めて、DallsとCurtは、自分たちが趣味で作ってきたバトルボッツ(格闘ロボット)とPR2の知識を使って、テキサス1の製作に取り組んだのです。

Dallasは、今、ウィローガレージの社員として、ほとんどインディアナ州で仕事しています。もちろんテキサイを使って、カリフォルニア州メンロパーク市にあるウィローガレージのみんなと連携をとりながら、一緒に働いています。



この新しいプラットフォームに非常に興奮したわたしたちは、25台のテキサイ・アルファを製作し、ロボット自体のテストや様々な実験を行うことを決めました。

テキサイは、簡単に改変できるように設計されていて、反復型開発を迅速に行うことができます。BoschのフレームとUSBベースのコンポーネントを使っているのでパーツの追加や取り替えも簡単です。

よくある質問

1. テキサイはもうすぐ販売されるのですか?

まずは、テキサイを使ってテレプレゼンスの経験を積んでいくことと、どのような課題や問題が出てくるかを調べることにフォーカスしています。今は販売していませんが、もし今後の購入等に関してご興味がありましたら、texai-bizdev@willowgarage.comにメールをお送りください。今後もウェブサイトで新しい情報をお知らせしますので、ぜひごらんください。

2. テキサイを1台作るのにはいくらかかりますか?

今は費用を公表していませんが、もし似たような製品と比べてみたいのであれば、RoboDynamics TiLRやSuperDroid Robotics RP2Wについて調べてみられてはいかがでしょうか。

3. 自分でもテキサイを作れますか?

もちろんです。詳しい情報はハードウェアのページにあります。でも、もし私たちと一緒にテキサイを作ってみたいなら、texai-info@willowgarage.comにご連絡ください。今特に次のような方を募集しています。

  • 高い技術を持ったPythonプログラマー
  • Wifi、OOB システム、GSM/LTEについての確かな経験のあるコミュニケーション・エンジニアリング・プログラマー
  • 移動プラットフォームのための音声・映像についての確かなソリューションを持った方


2010年
テキサイのビデオモンタージュ
HARKをテキサイロボットに搭載
2009年

2010年2月1日月曜日

たくさんのテキサスロボット

米国西海岸時間: February 1, 2010

上の写真でおわかりのように、テレプレゼンスロボットのテキサス・アルファ版(TA)25台の製作が佳境を迎えています。25台のテキサス、通称「テキサイ」は今オフィスにあり、オンラインにつなげるのに大忙しです。ドッキングステーションが先週木曜日に届いたのですが、25個の電源差込口となると探すのに一苦労ですね。

TAチームのメンバーはTAを早く完成させるため睡眠時間を削ってがんばってきました。TAが写真のようにオフィスに見事に並べられたのを見たとき、会社の残りのみんなは衝撃的な感動を覚えたといっても過言ではありません。今や25台のTA、5台のPR2ベータ、3台のPR2アルファ版、そしてオリジナルのテキサスがここにあります。まだ従業員1人に1台というわけにはいきませんが、PR2ベータもまだ製作しているので、かなり近づいてきたと言えます。

「25台のテキサイで何をするのか?」が大きな課題です。私たちはすでに1台のテキサスロボットが、インディアナに住む1人の従業員とカリフォルニアにあるオフィスのみんなとの関係に、いかに良い影響を与えたかを知っています。たくさんのテキサスだったらどんな影響があるのでしょうか。とても楽しみです。驚くべきことに、テキサスロボットはPR2やROSを作っていく上で出来てきた予期せぬ副産物なのです。しかし、優れたロボットであるということは、一目見ればわかるものです。

私たちはすでに、フォーマル/インフォーマルな用途を計画しています。人間とロボットのインタラクション研究に使われますし、他に様々な場所や会社に置かれ、移動性、ネットワーキング、テレプレゼンスロボットのデザインが取り組むべき社会的課題における研究などが行われます。

私たちは、自分たちでもテキサイを使います。テレプレゼンスが必要な従業員はインディアナに1人いるだけですが、他にも家や、レイクタホにある当社のスキーハウスから仕事をする人もいます。テキサイがスキー場でPR2にトリックを教えるようになるかもしれませんね。

原文はこちら。

2010年1月28日木曜日

OpenCV 2.0 と今後

米国西海岸時間 Thu, 01/28/2010

ビクトー・ユヒモフがOpenCVを用いてテキサスロボット開発に成果をもたらしたという記事が最近投稿されましたが、今日はOpenCVの最新状況についてみなさんにお伝えしたいと思います。

コンピュータビジョン・ライブラリであるOpenCVはインテルでオープンソース・プロジェクトとして始まり、この2年間は主にウィローガレージが支援を行っています。ライブラリはBSDライセンスの下リリースされ、商用、研究用など用途を問わず無料で使用できます。現在、OpenCVはメンバー4万人以上のアクティブなユーザーグループがあり、ダウンロード回数は200万回をはるかに越えています。

ウィローガレージは、ロボットの知覚の信頼性を向上させるため、OpenCVの機能やその応用の拡大にフォーカスしてきました。OpenCVライブラリがロボットが「見ること」を助ける重要な役割を果たしてほしいと考えています。これは、10年も前に開発が始まった古いライブラリをモダンなものに書き換えなければいけない、ということを意味していました。
OpenCVは、Vadim PisarevskyによるC++用、James BowmanによるPython用のインターフェースが新しく加わり、革命的な変化を遂げました。さらに新しいテクスチャ認識機能、Marius MujaとDavid Lowe教授による近似最近傍検索アルゴリズムのライブラリ(FLANN)も備わったものになりました。画像補正における、キャリブレーション→レクティフィケーション(平行化)→ステレオ処理→奥行き情報の可視化(デプスマップ)パイプライン処理も可能です。これらはすべて2009年9月のOpenCV 2.0のリリース時に出来上がりました。

この非常にモダンになったライブラリを擁して、OpenCVのチームは今新しい機能の実装、そしてこれまで以上に安定してしっかりテストされたライブラリを作ることに向けて前進しています。テストコードの増加の様子はここで公開されています。もし新しい機能に興味がある方は、OpenCV開発者のTwitterをフォローされてはいかがでしょうか。
テキサイ

Gary Bradski

原文はこちら

Timmyより:
Garyさんは、おもしろくてあったかくて楽しくて、とってもいい人。
去年WG社のセミナーが日本であったので、ファンになった方もいるのではないでしょうか。
Garyさん著「Learning OpenCV」の日本語版「詳細 OpenCV」

2010年1月26日火曜日

テキサスロボットアルファ版、25台を製作中

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットに関して、この1か月ほどの間に進展がありました。私たちは、自分たちで使うためとテレプレゼンスの研究のために「テキサス・アルファ版」(略して「TA」)を25台製作することを決め、その実現を目指して、この1か月間、デザイン系のパートナーであるファンクション社とともに作業を進めてきました。


このプロジェクトの最も大事な側面の一つは、「改変が可能なもの」にすることでした。部品を取り替えられる自信がある人なら、六角レンチを使って誰でも改変ができるようにします。ユーザーの方達は、ソースコード(ROS)とシステムを備えた現物のTAを使ってどんなことをするでしょうか。

サブアセンブリの組立ては急ピッチで進行中です。このスライドショーからもわかるように、TAのうち少なくとも2台を製作し終え、あとは同じように組立てているだけなので非常に早いです。25台ものテキサスロボットとなると、ウィローガレージの中に置いておく場所はないかもしれないのですが、遠隔操作性をテストするためにほどなく様々な場所に送られることになっています。

テキサスロボット担当のダラス、カート、インターンのグライムス(パデュー大)は、他のテキサス/WG/ファンクションのチームメンバーとともに、自ら六角レンチを回したり、あちこち部品を取り付けたりしてきました。また、PR2ロボットのために開発されたものを土台に開発が行われているソフトウェアも仕上がってきました。完成したTAがこのオフィスにやってきて、初めてのテストドライブを行うのが楽しみです。

原文はこちら。

テキサスロボットのドッキングステーションと自律パーキング

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットというプラットフォームは、テレプレゼンスの実験をほんとに楽しくしてくれています。オリジナルバージョンにおいては、大きな課題の1つが充電でした。テキサスロボットは1回の充電でまる一日もつのですが、それを遠隔から操縦する「パイロット」は一日の終わりに、誰かロボットの電源プラグを差し込んでくれる人を探さないといけなかったのです。ハードウェアチームはこの問題を見事に解決しました。とても使いやすい便利なドッキングステーションを作りあげたのです。ロボットをただ後ろに向けて動かすだけで、後はV字型のバーが誘導してくれてプラグを差し込むことができます。

この操作自体は簡単なのですが、手動で行うとある程度時間がかかってしまいます。私たちはさらに便利にできないだろうか、と考えていました。PR2が自分でプラグの差し込みができるのであれば、テキサスロボットにできないわけはないんじゃないか?と。私たちは、ロボットによるテレプレゼンス体験をもっと快適なものに向上させたい。充電のようなメンテナンス作業に時間を費やすことなく、テキサスのようなロボットをプラットフォームとして使って、他の人々とやりとりしてもらえるようになりたいのです。私たちはこの問題を完全に解決したわけではないのですが、ビクトー・ユヒモフとOpenCVのおかげで、一歩前進したようです。



OpenCVの開発者であるビクトー・ユヒモフは、去年の12月にウィロー・ガレージを訪問している間に、OpenCVとROSを結びつけ、視覚をベースにした自律パーキングのプロトタイプを開発しました。このプロトタイプは、テキサスロボットに設置されたカラーカメラを使ってドッキングステーションを探します。ドッキングステーションには、何色かの円形で作ったテンプレートをつけてあります。カメラがとらえた画像にカラーの識別フィルタをかけ、ドッキングステーションのテンプレートであるかを認識させます。そうしてドッキングステーションの位置が判定できたら、テキサスロボットがそこに移動する、というものです。このドッキングステーションは、自律ロボットにも簡単に使いこなせる優れた設計になっています。今のところ、まだ操縦者がテキサスをドッキングステーションが見える位置まで移動させることが必要なのですが、いずれ解決して、よいご報告ができることと思います。

原文はこちら。

Timmyより:
まだ粗い翻訳ですが、とりあえずアップします。
WGのブログには世界各国のロボット研究/開発者が登場するので楽しみです。
今回はロシアの方ですね〜 スパスィーバ(知っている唯一の単語…)
いつかテキサス使ってあっちこっち行ってみたいなー。

2010年1月24日日曜日

サンフォード・ディカートがSuperHappyDevHouseでトーク



米国西海岸時間 Sun, 01/24/2010 - 17:00

サンフォード・ディカートがSuperHappyDevHouseで、テキサスロボット、ROS、PR2無償提供プログラムについて短いプレゼンを行いました。

原文はこちら。